講演録第3弾「- そんな話聞いたことがない - だから非常識なのです」

7.乾燥促進印刷の副産物-3

松石社長 今度は、改めて営業組織を充実しようとされているとお聞きしましたが、また原点に戻るというお考えですか?


吉田 そうですね。原点に戻るというか、1回手放したものを再構築してもう1度すくい上げるということですね。それが時代の求めであれば、今の仕組みを変えることは当然のことと思うんですよ。そうした方がより良く伝わるのであれば、そうするべきだとおもっています。

WEB受注の展開を始め新潟地域の営業は8年前に一切なくしました。営業組織を廃止して、今まで営業を行っていたスタッフを印刷の現場に入れる。そして現場の仕事を行いながら、印刷の本質を理解して貰う。

当社が本当はお客様に伝えなくてはならない良い部分というのが、きっとたくさんあるはずです。それは彼らが現場に入った8年という期間で十分感じ取ることが出来たでしょうから、これからはそれをお客様に語って貰おうと考えています。

こういう仕事に切り替えるということで作った組織が「かたり部」です。スタッフにはその語部(かたりべ)になってくれと言いました。売ってくるという前に、「吉田のここが他とは違うんです。吉田はこういう考えを具現化するためにこんな仕組みで全体が運用されています。ですから御社にとってはこういうメリットが生まれます」そんな話を外に出てやってくれと。

今、語部は毎日外に出て語っています。その時のお客様の反応は、「そんな話聞いたことがない。どうしてそれが可能なの?」です。お客様は大変驚かれますが、これは今までの常識ではない非常識な発想が生み出した「事実」です。だからこそ、語部の提案がこれまでにない非常識に聞こえるのです。この非常識の提案こそが未来への道を拓く唯一の道標となるのです。

本日、懇親の席に参加するように話してありますので、彼らを見つけたらなんなりと質問してくだされば、より詳しい話が聞けると思います。