InDesignからPDFを書き出すと特色のカラーが変化する

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概要

PDF書き出しするとカラーが変わる

このページではInDesignからPDFを書き出すと特色のカラーが変化してしまう問題について掲載しています。

なおこの問題はInDesign CS3・CS4・CS5(インデザインCS3・CS4・CS5)で確認されました。


実例

Illustratorで以下の様なデータを作成したとします。

PDF書き出しするとカラーが変わる(1)


黄色のカラーは特色のオブジェクトです。

PDF書き出しするとカラーが変わる(2)


カラーは「DIC 205s*」、カラーモードは「スウォッチ」です。

PDF書き出しするとカラーが変わる(3)


これをカラーモードを「CMYK」にして、Mを100%にしてその他のカラーを0%にします。

また、カラータイプを「特色」にします。

PDF書き出しするとカラーが変わる(4)


そうするとIllustrator上で次のようなカラーになります。

このファイルをEPS保存します(Illustrator形式でも構いません)。

PDF書き出しするとカラーが変わる(5)


InDesignに先ほど保存したIllustratorのファイルを貼り込み、PDF書き出しをします。

ここでは「PDF/X-1a」準拠の書き出しをします。

PDF書き出しするとカラーが変わる(6)


できあがったPDFを開くとカラーが変更されています。(元のカラーで表示されています)

PDF書き出しするとカラーが変わる(7)


原因

InDesignPDFを書き出す際に特色の名前を見て、特色本来のカラーに戻してしまうのが原因と思われます。




解決方法

これをカラーモードを「CMYK」にして、Mを100%にしてその他のカラーを0%にします。

また、カラータイプをプロセスカラーにします。

PDF書き出しするとカラーが変わる(8)


スウォッチのパネルではこのようになります。(右下の三角に黒丸がなくなります)

PDF書き出しするとカラーが変わる(9)


この状態のIllustratorファイルを使用してInDesignからPDFを書き出すと意図した結果になります。

PDF書き出しするとカラーが変わる(10)




特殊な解決方法

元のカラーに戻ることだけを防ぎたい場合(特色のままでよい場合)は、「DIC 205s*」などの特色名ではなく、ユニークな(独特な)名前にします。

ここでは「DIC 205s*あいうえお」としました。

PDF書き出しするとカラーが変わる(11)


PDFに書き出すと、意図したカラーのままになっています。

PDF書き出しするとカラーが変わる(12)


Acrobatの分版プレビューで見ても「DIC 205s*あいうえお」として特色が残っています。

PDF書き出しするとカラーが変わる(13)