概要
このページではIllustratorのクリッピングマスクのパスに関する注意点を掲載しております。
クリッピングマスクのパスにカラーをつけると、出力環境によって異なる結果になることが多いためご注意ください。
特にPostScriptプリンタではない環境では出力結果が分からない場合が多いのでご注意ください。
クリッピングマスクとは?
クリッピングマスクとは、画像や図形オブジェクトを指定した形で切り抜いたように見せる機能です。単純に「マスク」という場合もあります。

問題の状況
クリッピングマスクに使用しているパスの形状が画面上で見える形とプリントアウトや刷版出力(CTP出力)などで異なります。
クリッピングマスクのパスが変化した例
Illustratorのバージョンにもよりますが、クリッピングマスクを作成する際に使用するオブジェクト(パス)の線にカラーを指定しないでください。
クリッピングマスクを作成する際に使用するオブジェクト(パス)の線にカラーを指定した場合、印刷結果が意図しない結果になることがありますのでご注意ください。この問題はIllustratorの仕様・不具合によって引き起こされる場合もあります。
以下の例は、Illustratorの編集画面上では問題ないデータをEPSファイルやPDFファイルに書き出した場合や、印刷した場合、EPSファイルをAcrobat DistillerでPDFに変換した場合に発生したトラブルです。
線が破線になった例
クリッピングマスクのパスの種類が変わる場合があります。

線が太くなった例
クリッピングマスクのパスに付けた線幅が変化する場合があります。

マスクがなくなった例
クリッピングマスクのパスがなくなりクリッピングマスク自体がなくなってしまうことがあります。

解決方法
解決方法としては、クリッピングマスクで使用したパス(A)にはカラーを指定せずに、その上部の同じ位置に別のパス(B)を配置して、そのパスにカラーを指定します。

この対処方法でも、クリッピングマスクのパスが意図しない表現になる場合もあります。ご注意ください。