“刷版” の意味・解説

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刷版
目次
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表記・読み

  • 刷版…さっぱん
  • 判子…はんこ
  • ハンコ…はんこ

解説

刷版とは、オフセット印刷機などで印刷するときに印刷機に取り付けて使用する版(プレート)のことをいいます。刷版は印刷機の版胴に巻き付けて使用します。

刷版は、デザインや文字の情報を紙に転写するための「印刷用のハンコ」のような役割を持っています。このため「判子(ハンコ)」と呼ぶ場合もあります。

吉田印刷所で使用している刷版の多くはアルミの版を使用しています。アルミの版の上に特殊な薬剤が塗布されており、これをプレートセッターで焼き付け(もしくははがす)ことで文字や画像部分にインキが着くように加工し、印刷用の刷版を作成します。

印刷で使用する場合の耐刷性はアルミ版の場合、数千~数万枚に対応しているので大部数の印刷に適しています。

印刷機にセットされた刷版が動いている様子の動画です。

また、実際の版そのものを指すだけでなく、その版を作る作業も「刷版」と呼ぶ場合もあります。

カラー毎に刷版が1枚必要

印刷カラー毎に版が1枚必要なので、CMYKのプロセスカラー印刷では、刷版がCMYKで4版必要です。特色も1色につき1版必要です。

ニス加工などの表面加工を印刷機で行うインライン加工の場合も刷版が必要です。

刷版作成の今昔

刷版は、従来フィルム製版という手法で、フィルムを一度作成し、それを版に焼き付ける(露光する)ことで作成されていました。

現在の主流はCTP(Computer to Plate)という手法で、フィルムを使用せずにデジタルデータから版を直接焼き付けて作成します。CTPのPの部分が版を意味します。

刷版の再出力はコストが掛かります

刷版を出力した後に修正や変更があったり、データの処理でエラーがあったりして、刷版を再出力する場合、刷版はアルミの版で価格が高価なため大きく費用がかかります。

印刷データの校正を確実に行い、出力データが出力に適した状態にして、刷版の再出力が必要がないようにすることが大切です。

刷版は基本的に使い捨て

刷版は基本的に印刷の都度作る前提となっていることがほとんどで、同じ内容を再印刷する場合でも再度刷版が必要になります。つまり刷版は使い捨てです。

ただし、内容や運用方針によっては洗浄して再度利用する場合もあります。この洗浄して保管のための処理もしくは処理した版を「置き版」といいます。

刷版の写真

刷版を持って移動している様子(吉田印刷所 印刷工場写真集『Silent×Motion』より)
刷版を持って移動している様子(吉田印刷所 印刷工場写真集『Silent×Motion』より)
ガム洗浄前の刷版(絵柄は見えない)
ガム洗浄前の刷版(絵柄は見えない)
ガム洗浄後の刷版(絵柄が見える)
ガム洗浄後の刷版(絵柄が見える)

アルミ製以外の刷版

刷版にはアルミ製以外にも「シルバーマスター」「ピンクマスター」と呼ばれる紙ベースの刷版もあります。

これらはアルミの版ほど正確性や耐久性がないため、印刷の位置を合わせるための見当性や、どのくらいの枚数を印刷できるかといった耐刷性などの点から主に単色印刷で小ロットのものに多く使われます。

刷版のない印刷方式

オンデマンド印刷機やインクジェット印刷機などのデジタル印刷では、刷版はありません。データから直接紙へ出力するので刷版を作る必要がないためです。刷版を作る工程がないことで、少部数の印刷ではデジタル印刷がオフセット印刷より納期やコスト面で有利になる場合も多いです。

版を使わないデジタル印刷は、無版印刷と呼ばれます。

関連用語・参考情報