環境対応型CTP
近年のオフセット印刷ではCTP(Computer To Plate)という仕組みを用い、コンピューターからダイレクトに刷版を作成しています。
弊社はCTP率が100%ですので、廃棄物となる製版フィルムを全く使用しておりません。
また、このシステムは製版作業時にゴミの混入が減り高品質であるというメリットもあります。
▲刷版をダイレクトに行うCTPセッター
現像レスCTPプレート
しかし、従来のCTPでは現像のために強アルカリ性の現像液が使われていました。
この現像液はpH12を超えており、廃棄物処理法で「産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するもの」として厳しい規制が行われています。
弊社ではこの現像液が不要であるAGFA社「Azura-TS」という刷版を導入しております。
これは現像レスCTPプレートとも呼ばれ、露光後ガム洗浄するだけで印刷機にかけることができ、印刷機上での処理も不要です。
現像機稼動によるCO2排出量削減に加え、弊社独自の技術で廃棄薬液を一切出さない、環境に優しい刷版生成システムになっております。
更に、工程が大幅に短縮できるというコストメリットがあります。
▲過去の刷版との工程の違い
関連情報
ノンアルコール印刷
弊社の印刷はすべてノンアルコール印刷で行われています。
ノンアルコール印刷とは、印刷工程で使われる湿し水にIPA(イソプロピルアルコール)を使用しない印刷のことを指します。IPAには水と混ぜ合わせると粘性が上昇する特性があり、この特徴を活かした従来のIPAを含む湿し水は版面に行き渡りやすく、より簡単な印刷をするために長年使われてきました。
しかしIPAはVOC(揮発性有機化合物)の一種で、高濃度の蒸気を吸引すると吐き気や頭痛などの中毒症状を引き起こす場合があり、引火性も強い液体です。揮発以外にも地下に浸透した場合、土壌汚染や地下水汚染を起こす危険性があり、環境省が削減を推奨しています。
弊社では、メンテナンスや湿し水の管理を徹底して行すことで、安全で環境に優しい湿し水を使ったノンアルコール印刷を可能にしています。
▲弊社が使用しているノンアルコール対応の湿し水用エッチ液
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環境対応型インキ
弊社でご注文いただいた印刷物は、環境に優しい「植物油インキ」「ソイインキ」で印刷されています。(特別対応を除く)
▲拡大図
「植物油インキ「ソイインキ」」は石油溶剤の一部をそれぞれ植物油・大豆油に替えたインキで、大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)の発生を低減します。
VOCは大気中に飛散すると光化学オキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)を生成し、呼吸器疾患や化学物質過敏症などの健康問題を引き起こすとされています。工場からのVOC 排出については「大気汚染防止法」で基準が設けられており、大変重要な課題です。
植物油インキ(vegetable oil ink)
植物油インキとは、印刷インキ工業連合会が定めた植物油、または植物油を原料としたエステルを一定の割合以上含まれたインキのことです。
植物油インキマークの利用が可能です
▲植物油インキマーク
弊社で印刷する印刷物で植物油マークをご利用になりたい場合は「植物油マーク使用契約書」(PDF)をダウンロードして頂き、必要事項をご記入の 上、FAX(0250-43-2918)またはメール( info@ddc.co.jp )までお送り下さい。ご依頼の印刷仕様を確認後、植物油マークのデータをお送りいたします。
関連情報(用語解説)
無塩素漂白パルプ
薬袋には「エコパルプ」を使用しています。
▲エコパルプのマーク
弊社の薬袋製品で使用している紙の原料となるパルプは、「エコパルプ」(無塩素漂白パルプともいいます)です。
これは、パルプの製造過程で漂白をするとき、漂白剤として塩素を使っていないもので、紙の製造工場でのダイオキシン類の発生を抑えることができます。
また、パルプ繊維を傷めにくいという特徴があり、製造時と再利用時の両方で環境に配慮した製法です。