みなさんデジタルカタログはご存じでしょうか。

デジタルカタログは、紙のカタログを模した表示がウェブでできるように作られたものです。

デジタルカタログの作り方は色々あるので、機能は一概には言えませんが、デジタルカタログではページめくりのアニメーションや拡大・縮小表示、開くページの指定、メモ書き、付箋、リンク、アクセス解析などさまざまな機能が利用できます。

基本的には通常のウェブページで使われている技術を使用しているので、特殊なアプリは必要なく、ウェブブラウザーだけで見ることができます。(スマートフォン向けではアプリのインストールが必要なデジタルカタログもあります)


今回はウェブサイトなどで製品カタログ・商品カタログの掲載に利用されているデジタルカタログについてのメリット・デメリットをまとめてみました。

まだデジタルカタログを導入したことがない方はもちろん、既にデジタルカタログを導入済みの方も、デジタルカタログをなぜ使うのかという疑問への参考にしてみてください。


※以下のデジタルカタログのメリット・デメリットは弊社で対応しているデジタルカタログのスペックを元にしております


デジタルカタログのメリット

○ ウェブでの表示が早い

デジタルカタログは、ウェブで表示することを前提として開発されているので、ウェブでの表示が早いことが特徴のひとつです。

これは表示している部分の画像だけをダウンロードしており、ムダなデータのダウンロードがないためです。表示されていないページや場所はダウンロードしません。例えば、詳細な表示をするために拡大する際も、拡大されて表示されている部分の画像だけをダウンロードする仕組みがあるので、素早く見ることができます。

この仕組みがあるので、ページ数の多い商品カタログでもユーザーは快適に見ることができます。


○ リンク機能で他のページや、外部サイトへの誘導ができる

デジタルカタログでは、リンク機能を使って、他のページへの誘導が効果的に利用できます。

デジタルカタログを作り込めば、目次から該当ページへのリンクや、掲載商品画像から関連商品ページへのリンクなどもできるので、ページ数の多い商品カタログでも、スムースな誘導が可能です。

また外部のページへのリンクもできるので、オンラインショップなどへリンクすることで、商品の紹介から購入までをスムースに誘導できます。


○ URLを送れば案内できる

デジタルカタログは基本的にウェブページなので、URL(アドレス)を共有すれば誰でもすぐにデジタルカタログを見ることができます。アプリのインストールを別途する必要はありません。営業用の商品カタログなどは、資料請求をお客様からもらった時点ですぐにデジタルカタログのURLをメールなどで共有し、興味関心が薄まる前にアプローチができます。紙のカタログ(印刷物)を送付するフローでも、デジタルカタログを案内しておくことで、紙の媒体が届くまでの待っている期間に興味関心が低下してしまう状態を抑えることができます。

また、デジタルカタログを開くページの指定ができるので、見て欲しいページを直接ご案内することもできます。


○ パスワードで閲覧制限ができる

デジタルカタログはURLを共有すれば、誰でもすぐにデジタルカタログを見れるメリットがありますが、情報公開を制限したい場合もあります。その際には、デジタルカタログの表示にパスワードを設定しておき、パスワードを知らないと内容を見れないようにも設定できます。

デジタルカタログの表示を制限できるので、お得意様などの一部のお客様だけに紹介したい内容などをデジタルカタログでご案内することができます。

画像:セキュリティが確保されているイメージ
セキュリティが確保されているイメージ

画像:セキュリティイメージ(写真AC)

○ ヒートマップ・閲覧ページの分析などができる

デジタルカタログは基本的にウェブページなので、通常のウェブページで使用されているアクセス解析などが利用できます。この機能を利用して、デジタルカタログのどこのページのアクセス数が多いのか、1日にどのくらいアクセスがあるのか、ページのどの部分をよく拡大して表示しているのかなどを確認することができます。

専用のアプリを使用することで、ビジュアライズされた状態で表示でき、拡大された場所を画面で確認することができます。拡大された部分は、閲覧者の関心が高い内容が掲載されている可能性やデザイン上見えづらくなっている可能性が高いので、マーケティングの情報としての活用や、次回のカタログ制作で内容やデザインの改善に役立てることができます。

※ヒートマップの機能はシステムの都合上、2023年6月30日までとなります。どこのページの閲覧数が多いか、リンクのクリック数などの基本的なアクセス解析は引き続き利用可能です。

画像:ヒートマップのイメージ
ヒートマップのイメージ

○ キーワードで検索ができる

デジタルカタログの作り方にもよりますが、文字情報を含んだデジタルカタログを作成することで、キーワードで検索ができます。

閲覧者の関心あることをすぐに見つけることができるので利便性の向上に繋がります。

型番情報などを検索できる形で入れておくことで、膨大な製品が掲載されている製品カタログでもすぐに目的の製品が表示できるようになった事例もあります。


○ 操作パネル(UI)は誰が見てもほぼ同じなので、操作案内が簡単

デジタルカタログは作成アプリによってデジタルカタログの上の操作パネルや操作感(UI)は異なりますが、同じ作成アプリから作成したのであれば、OSやウェブブラウザーが違っても、UIは変わりません。誰が見てもUIが同じなので、操作説明などのサポートが簡単です。


○ 紙のカタログを模したページめくりのアニメーションを付けられる

デジタルカタログでは、滑らかなページめくりのアニメーションというわけではありませんが、ページをめくってページ移動していることがわかるアニメーションを付けることができます。紙のカタログに近いイメージとして感じていただけます。

レイアウトにあまり変化のないページが続く場合、ページめくりのアニメーション(インタラクション)がないと、ページの移動をしてもフィードバックがなくわかりづらいので、アニメーションがあるとユーザーは明確にページ移動をしたことを認識できます。


デジタルカタログのデメリット

△ 作成は専用のアプリでしかできない

デジタルカタログのデータは、専用のアプリからしか作成できません。このため作成は無料ではなく、作成コストがある程度は掛かります。

また元データの状態や、デジタルカタログの作り方によっては、検索ができなかったり、あまり拡大できなかったりなど、使い勝手に問題があるデジタルカタログができあがる場合もあります。

専用のアプリからしか作成できないので、CMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)で管理されたウェブページと異なり、文字や画像の修正や更新などは簡単にできません。修正や更新の内容によっては、デジタルカタログの全ページを再作成する必要があり、その場合には、コストも時間も掛かる場合があります。


△ インターネットに繋がっていないと見ることができない

先にも書きましたが、デジタルカタログのベースはウェブページなので、インターネットに繋がっていないと見ることができません。このため、例えば、インターネットが繋がらない環境でタブレット端末などから見ようと思ってもデジタルカタログを表示することができません。

これは通常のウェブサイトと同じです。(アプリ型のデジタルカタログでは、事前にデジタルカタログデータをダウンロードしておくことでインターネットに繋がっていないオフライン環境でもデジタルカタログが見れるものもあります)

画像:オフラインのイメージ
オフラインのイメージ

画像:ペンチ ツール(Pixbay)

△ 画面の広さや解像度によって見やすさが異なる

デジタルカタログは画面を通して表示するものなので、画面の広さや解像度(画面ピクセル数)によって表示される領域や精細さが異なります。

つまり、PCやスマートフォン、画面サイズなどの環境によっては内容が見やすかったり見づらかったりと、ユーザーの使いやすさが異なります。スマートフォンなどの画面のサイズが小さな端末では、そもそも印刷物のレイアウトでは見づらいという問題もあります。


まとめ

デジタルカタログは印刷物やPDFとは異なり、ウェブサイトベースで動作する一種のアプリケーションのようなものです。今回デジタルカタログのメリット・デメリットをご覧頂いて、単純に印刷物をデジタルカタログにしてウェブサイトに掲載した、というだけではデジタルカタログの本来の力は活かせないということをご理解いただけたのではないでしょうか。

デジタルカタログを積極的に営業活動や分析に利用することで、製品カタログ・商品カタログをさらに活用できます。

ぜひデジタルカタログを使ってみてくださいね。


吉田印刷所ではデジタルカタログの変換なども承っています。デジタルカタログを導入を検討されている方はぜひ一度お問い合わせください。

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