『チャンスは厄介の中に潜在する』(4)発注者・受注者双方の意識改革

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複数回に分けて弊社が発行している書籍『チャンスは厄介の中に潜在する 私たちは価値の実をお客様と共に収穫する会社です。』の内容をメールマガジンでお届けしております。

経営者・営業担当向けの内容になっております。

この書籍は一般非売品です。


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本書は、五泉信用組合若手経営者の会主催により2012年2月8日に開催された、株式会社吉田印刷所社長吉田和久の講演「非常識な経営理念」を書籍化したものです。

当日は若手を中心とした次世代を担う経営者が多く来場し、講演に熱心に聴き入る姿が見られました。

尚、書籍化にあたり、発言の流れや言葉の入れ替えなどの修正を行っておりますので、予めご了承ください。

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《前回: https://www.ddc.co.jp/mail/archives/20120927/120400.html


●発注者・受注者双方の意識改革


今日、様々な企業がその果たすべき社会的責任として、環境問題を重要視する傾向にあります。


印刷業界で「紙喰い虫」と呼ぶ業界があります。

どことは申しませんが、大変市場規模の大きな業界です。

日常的に紙を大量に使用し、且つ内容変更に伴い在庫している印刷物は総て廃棄しているため、このような呼ばれ方をされています。

例えばこのような業界に、環境に害を及ぼす仕組みを内包したまま、社会的責任を論じられても我々は納得することなど出来ません。


こうした環境配慮と矛盾する動きは早急な改善が必要と考えます。大量の無駄を生み出し、社会に害を与える業界と誤解され、企業イメージを害しかねません。

そこで、印刷物には何故このような無駄が発生するのか真剣に考える必要があります。


多くの場合、発注する側の発注数量を決定する際の不確定要素の多さと、受注する側の提案力不足からくる対応不全ということが上げられます。

印刷物は見掛けはそのままでも、中身の情報は日々陳腐化しています。

情報鮮度がなくなった多く作り過ぎた印刷物は使われることなく、そのほとんどが廃棄されてしまいます。

これには、現在の印刷業界の受注体制にも問題があると思います。


多く作ることを求めるのではなく、その都度必要とする数を提供する無駄の出ない当社の提案が、その問題解決へ向けた糸口になればと願っています。

この社会と連動した全体最適が環境意識を変え、紙という大切な資源を有効に活用する正しい循環サイクルを構築できれば、紙喰い虫と呼ばれた業界も印刷業界も、環境に害をもたらす業界ではなく、環境を保護し保全する業界へと生まれ変われると信じています。


(次回に続く)

※メールマガジンでの紹介にあたり、漢数字をアラビア数字に部分的に変更しています。

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http://www.ddc.co.jp/company/book.html