【ワンポイント】スキャニングの写真原稿についての注意点

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皆さんは写真の焼き方に様々な種類があることをご存じでしたか。写真の焼き方ひとつで画像のスキャニングの際に品質面で違いが出る場合がございますので注意してください。
 
 一般的に写真を現像してもらう時に特に焼き方を指示することはあまりないと思います。最近では早くて安いスピードサービスとして、いわゆる「デジタルプリント・レーザープリント」というものが多くなってきました。このデジタルプリント・レーザープリントは確かに従来の写真の焼き方からすると安くて見た目もきれいに感じるのですが、大きな落とし穴が三点あります。
 
 第一点としては「解像度が低い」ことが挙げられます。デジタルプリント・レーザープリントは従来の銀塩プリントと異なり細かさの最小単位が大きいため、プリントをルーペなどで覗くとジャギーが発生している部分が見受けられます。特に髪の毛の先などは顕著にブロック(四角)形のドットが見られるかと思います。
 この解像度が低い点はプリントを寄ってみることをしない限りほとんどわかりませんが、このプリントを拡大する場合には当然このドットが拡大されるわけですから、拡大して使用するスキャニング原稿には向いていないということになります。
 
 第二点としては「シャープがかかっている」ことが挙げられます。内部でデジタル処理を行っておりますので、Photoshopで行うようなシャープの処理もプリントを行う前に可能になります。
 このシャープをかけていることがスキャニング時に障害になります。ホームページをご覧になっていただければわかりますが、エッジを際だたせはっきりくっきりさせるためにアンシャープマスクがかかっているものがあります。このため本来はない色が発生しているため、場合によってはこのエッジ部分の修正が必要になります。
 
 第三点としては「レンジが狭い」ことが挙げられます。デジタルプリント・レーザープリントは銀塩プリントにくらべ階調が乏しいため、のっぺりとした平らな感じでプリントされています。このため、スキャニングした後に画像補正を行っても階調に乏しい画像になりやすくなります。
 
 
 以上のようにデジタルプリント・レーザープリントは銀塩プリントに比べスキャニング原稿としては劣る部分があります。拡大して使用する予定のスキャニング原稿はなるべく銀塩プリントで行われたプリントかもしくはポジによる入稿をお願いいたします。
 
▼スキャン元のプリント(写真焼き)について
 http://www.ddc.co.jp/yoshida/imaging/photo.html 
▼画像処理についてのワンポイント(今後コンテンツを増やしていく予定です)
 http://www.ddc.co.jp/yoshida/imaging/index.html