【トラブル】細い罫線がうまく印刷されない/印刷されてしまった

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 弊社では、罫線の太さは0.3pt以上をお薦めいたしております。
 例えば、0.3pt未満の罫線を色の20%(例:K20%)で印刷したい場合に、罫線が途切れ途切れの感じで印刷されたり(※1)、インクジェットなどのプリンタでは出ていなかったのに、(印刷会社印刷機で)実際の印刷をしたら罫線が出てしまったなどの問題が発生してしまう場合があります。(※2)
 
 問題の発生の仕方としては、最初は0.3pt以上で作成していても、後で縮小するときに「線幅/効果も拡大縮小」にチェックが入っているために、線幅も小さくなってしまった、というパターンや、0.3ptで部品が作成してあるがレイアウトソフトに貼り込む際に縮小した、というパターンがよく見受けられます。
 
(※1)途切れ途切れで印刷されるというのは、網点というもので印刷されるので網の入り具合によってはそのように見えてしまうことを言います。
(※2)K100%やM100%などのベタの色はまだあまり問題が発生しづらいのですが発生しないとは言い切れません
 
 
●対応策:Illustrator10のオブジェクトの自動選択ツールを使って確認する
 
 Illustrator10ではオブジェクトの自動選択ツールというものがあります。このツールを利用すると0.3pt未満の罫線を入稿する前に予め発見することができます。0.3pt未満(厳密には0.29pt以下)の罫線の選択方法は以下の通りです。こちらの方法で選択されたものは、問題が発生するかもしれない罫線なので、ご入稿前に確認された方がよいかと思います。
 
 
(1)Illustrator10の画面で「自動選択」パレットが表示されていない場合、「ウインドウ」→「自動選択」で「自動選択」パレットを表示させます。
 
(2)「自動選択」パレットのオプションで、「線種オプションを表示」「透明オプションを表示」させ、「すべてのレイヤーを適用」にチェックが付いていることを確認する。

(3)「自動選択」パレットの「線幅」だけにチェックを入れ、「許容値」を0.15ptに設定する。

(4)0.14pt罫線を作成し、「ツール」パレットの「自動選択ツール」で0.14pt罫線を選択する。

(5)「自動選択」パレットの「線幅」の「許容値」が0.15ptなので、
0.14pt+0.15pt=0.29pt以下の太さの罫線が選択されます。