InDesignで内側に掛かるオブジェクト効果を使ってPDF/X-4保存すると効果が消える

  • 公開:
  • 更新:
  • 制作/編集:
InDesignで内側に掛かるオブジェクト効果を使ってPDF/X-4保存すると効果が消える
目次
Loading...

概要

InDesignで文字に対してオブジェクト効果(以下の画像参照)を適用したときに、文字の属性やテキストフレームの状態によっては、PDF/X-4形式で保存すると、オブジェクト効果が消えることがあります。


こちらの記事は以下のツイートを元に作成しています。

※データ掲載にあたって許諾を頂いております。

実例・詳細

InDesignで以下のデータを作成します。

オブジェクト効果をそれぞれ「ドロップシャドウ」「シャドウ(内側)」「光彩(外側)」「光彩(内側)」「ベベルとエンボス」「サテン」を適用しています。

文字は「なにもしていない」「テキストフレームをシアーツールで変形」「文字パネルの歪みで変形」をしています。

作成はInDesign CCで行いました。



このデータをPDF/X-4で保存します。

すると「シャドウ(内側)」「光彩(内側)」「ベベルとエンボス」「サテン」で「テキストフレームをシアーツールで変形」したもののオブジェクト効果がなくなっています。

「ベベルとエンボス」では位置がずれて適用されているようです。


この問題はInDesign CS6・InDesign CC・InDesign CC 2015・InDesign CC 2017で発生するようです。(他のバージョンでは検証していません)


【解決】

InDesign CC 2018にて、この問題が解決していることを確認しました。

20180822-InDesign-PDFX4-Export-Error-01.png


InDesign CC 2018のリリースノートの以下の記載がこの問題の修正と考えられます。

PDF への書き出し中に、変形のある透明効果が失敗する。

InDesign CC 2018 年 3 月(13.1)リリース日本語リリースノート(Adobe)


解決方法

PDF/X-4で保存する場合の解決方法はありません。


PDF/X-1aで保存すると正常に保存されるようです。


検証用データダウンロード

実際に試せるようにデータを用意しました。

データ形式はInDesign CCの.inddファイルと、InDesign CCから書き出した.idmlファイルです。

オブジェクト効果を使用したInDesignデータ


情報提供

情報提供をいただきありがとうございました。


追記:InDesign CC 2018で解決(2018/08/22)

InDesign CC 2018ではこの問題が解決していることを確認しましたので、その旨を追記しました。