Adobe Acrobat
- 更新:
- 公開:2008-02-19 16:03
- 制作/編集:吉田印刷所

表記・読み
- Adobe Acrobat…あどび あくろばっと
解説
Adobe Acrobatとは、Adobeが提供するPDFの表示・変換・編集・管理を行うアプリケーションです。
Adobe Acrobatは、1993年にPDF(Portable Document Format)とともに初めて発表されました。当初は「Acrobat Exchange」「Acrobat Distiller」「Acrobat Reader」などの複数のソフトで構成されていました。なお、PostScript(.ps)ファイルをPDFファイルに変換するアプリケーションの「Acrobat Distiller」は、現在もAcrobat Standard・Acrobat Pro・Acrobat Studioに同梱されています。
「Acrobat 3.0J」は、ワープロソフトの文書ファイルなどをPDFファイル形式に変換する「Acrobat Distiller」、PDFファイルを編集できる「Acrobat Exchange」、PDFファイルを閲覧できる「Acrobat Reader」の3ソフトが同梱されたパッケージ。
アドビシステムズ、「Acrobat 3.0J」を5月9日より発売(PC Watch)
PDFを表示する代表的なアプリケーションの呼称として「Acrobat」が使われる場合、有償の「Adobe Acrobat」ではなく、無料の「Adobe Acrobat Reader」を指していることがあります。
Adobe Acrobatの機能
Adobe Acrobatには以下の代表的な機能が搭載されています。
- PDFの表示・印刷・共有
- PDFのページを追加・削除
- PDFの結合
- PDFのパスワードによる保護
- PDFのプリフライトチェック(Pro以上)
- 各種ファイルのPDF変換
- PDFからほかのファイル形式へ変換
- PDFへの注釈・コメント追加
- PDFの要約(AIアシスタント機能。Standard・Proでは別売りのアドオン、Studioには標準で含まれます)
※プリフライトチェックとは、印刷前にフォントの埋め込み状況や画像解像度、カラーモードなどを検査する機能です。くわしくは以下のページをご覧ください。
Adobe Acrobatとはどのような製品ですか?
Acrobatは、強力なPDFツール、AI機能、コンテンツ作成ツール、シームレスな共有機能を統合し、最高の成果を生み出すためのサポートを提供する、生産性向上と共同作業のためのプラットフォームです。Acrobatのサブスクリプションを購入すると、Acrobatデスクトップソフトウェア、Acrobatオンラインツール、Acrobat Readerモバイル版アプリ、Adobe Scanアプリを使って、どこからでもどのデバイスでも効率的かつ安全に作業できます。
Adobe Acrobatのプランと価格(Adobe)
プランについて
2026年10月現在、Adobe Acrobatには「Acrobat Standard」「Acrobat Pro」「Acrobat Studio」のプランが用意されています。
Acrobat Pro(およびStudio)には、印刷会社やDTPの現場で入稿データの確認や変換に使われる、以下のような機能があります。
- プリフライトチェック(フォント埋め込み・画像の解像度・カラーの確認など)
- PDF/X規格への準拠確認や変換
- 出力プレビュー(分版表示・総インキ量の確認・オーバープリントのシミュレーション)
- ページボックス(トリムボックス・ブリードボックス)の設定
- カラー変換
くわしいプランは以下のページをご覧ください。
- Adobe Acrobatのプランと価格(Adobe)
Adobe AcrobatとAdobe Acrobat Readerの違い
Adobe AcrobatとAdobe Acrobat Readerの違いは以下の表のとおりです。Acrobat Readerの欄は、無料で使える範囲の機能を示しています。
| Acrobat | Acrobat Reader | |
|---|---|---|
| 料金 | 有償 | 基本無料(※) |
| 対象ユーザー | 編集・変換を作業の中心にする人 | 主に閲覧・コメントする人 |
| 用途 | 閲覧・編集・管理・変換 | 閲覧中心 |
| PDF変換 | 可能 | 不可 |
※現在は無料で利用でき、一部の機能は有償です。また、Acrobat Reader 1.0は有料でしたが、Acrobat Reader 2.0から無料化されました。
過去の名称の変更について
Adobe Acrobatは、バージョンアップのたびに製品の構成や名称が変わってきました。主な変更は以下のとおりです。
- Adobe Acrobat 3までは、PDFを作成する「Acrobat Distiller」、PDFを編集・加工する「Acrobat Exchange」、PDFを閲覧する「Acrobat Reader」などのソフトをまとめたパッケージとして提供されていました。
- Adobe Acrobat 4で、PDFを編集・加工するアプリケーションの名称が「Acrobat Exchange」から「Acrobat」に変更されました。
- Adobe Acrobat 6で、アプリケーションが用途別に「Acrobat Elements」「Acrobat Standard」「Acrobat Professional」に分かれました。また、無料の閲覧アプリケーションの名称が「Acrobat Reader」から「Adobe Reader」に変更されました。
- Adobe Acrobat 7の世代は、アプリケーションが用途別に「Acrobat Elements」「Acrobat Standard」「Acrobat Professional」「Acrobat 3D」の構成になりました。
- Adobe Acrobat 8は、アプリケーションが用途別に「Acrobat Elements」「Acrobat Standard」「Acrobat Professional」「Acrobat 3D」の構成で提供されました(変更なし)。
- Adobe Acrobat 9で、上位版の名称が「Acrobat Professional」から「Acrobat Pro」に変わり、「Acrobat Standard」「Acrobat Pro」「Acrobat Pro Extended」の構成になりました(「Acrobat Elements」は廃止。「Acrobat 3D」の後継が「Acrobat Pro Extended」です)。
- Adobe Acrobat X(10)で「Acrobat Pro Extended」が廃止され、「Acrobat Standard」「Acrobat Pro」の構成になりました。3D関連の機能は、サードパーティ製のプラグインで提供されるようになりました。
- Adobe Acrobat XI(11)は、「Acrobat Standard」「Acrobat Pro」の構成で提供されました。
- 2015年に「Adobe Acrobat DC(Document Cloud)」が登場し、サブスクリプション版の「Acrobat DC」と、永続ライセンス版(Acrobat 2015、2017、2020)が並行して提供されるようになりました。また、無料の閲覧アプリケーションの名称も「Adobe Reader」から「Adobe Acrobat Reader DC」に変わりました。
- その後、製品名から「DC」が外れ、「Adobe Acrobat」「Adobe Acrobat Reader」になりました。
- 2025年12月、Acrobat Proの機能にAIアシスタントやPDFスペース、Adobe Expressプレミアムを加えた「Acrobat Studio」の日本語版が一般提供を開始しました。
関連情報・参考資料
- Adobe Acrobat - Wikipedia, the free encyclopedia(Wikipedia:英語)
- 製品とテクニカルサポート期間 | View all apps(Adobe)
- アドビサポートポリシー:サポート対象製品のバージョン(Adobe)
- Adobe Acrobat Reader(印刷用語集)
- Adobe Acrobat Distiller(印刷用語集)
- PDF(印刷用語集)
- 印刷向けの規格「PDF/X」の解説(DTP・印刷データ作成ガイド)
- プレフライトチェック・プリフライト(印刷用語集)