“裁ち落とし・断ち落とし・断ち切り・塗り足し・ドブ” の意味・解説

  • 公開:
  • 更新:
  • 制作/編集:
目次
Loading...

表記・読み

解説

裁ち落としとは、断裁時に仕上がり位置から断裁のズレが発生した場合の予備の領域です。原則的に切り落とされる部分です。

裁ち落とし断ち落としとも書き、ドブ裁ち切り断ち切り)ともいいます。


裁ち落としの領域までカラーや画像が入っていないと、断裁時に紙がずれた場合に紙色(=主に白)が出てしまいます。

商業印刷の断裁では紙を1枚1枚断裁するわけではなく、数百枚~千枚の紙を機械で押さえてまとめて断裁するので、断裁位置がずれる場合があるためです。


裁ち落としの領域は通常、内トンボと外トンボの領域を指し、仕上がりから3mm程度外側を意味します。

下の図では濃いマゼンタの色の部分が裁ち落としの領域になります。

断ち落としの領域の説明


紙の端に写真や塗りを置く場合は、この裁ち落としの領域いっぱいまで、画像や塗りを配置してください。

裁ち落としの端まで写真を入れること


IllustratorInDesignでは裁ち落としの設定をする

IllustratorInDesignでは、以下のようにドキュメント設定の裁ち落としの値を設定することで、編集画面上で、裁ち落としの領域(裁ち落とし境界)を表示することができます。(画面はIllustrator CC 2018)

ドキュメント設定の裁ち落としの値を設定


編集画面上では以下のように赤い罫線が描かれ、裁ち落としの領域がわかるようになります。

Illustratorの編集画面上で、裁ち落としの領域(裁ち落とし境界)を表示されている様子


補足:印刷安全領域(セーフティ)について

印刷物のレイアウトについて、以下の図のグレーの領域の外側に文字を置かない方が無難です。

仕上がり線の内側3mmまでが印刷安全領域(セーフティ)といえます。

印刷安全領域に文字を配置すれば、断裁時の紙のズレが発生した場合に文字が欠けてしまうことを防ぐことができます。

印刷安全領域(セーフティ)