印刷データ作成ガイド
リッチブラックとは? リッチブラック使用時の印刷のトラブルについて|Illustrator

複数のカラーを使用した「黒」(=リッチブラック)を使用すると、通常のブラック(K)だけを使用した黒色より深みのある黒色にすることができますが、印刷時に黒以外のカラーが周辺に発生する場合があります。白抜き文字の場合、白文字部分が読みづらくなることもあるので注意をしてください。

リッチブラックとは?

リッチブラックとは、ブラック(K)1色で表現した黒ではなく、他のカラーを混ぜて、より深みのある濃い黒にすることです。当社推奨のリッチブラックはC50%・M40%・Y40%・K100%です。

リッチブラック

▲リッチブラック

リッチブラック

▲Illustratorのカラーパレット

CMYKの4色が全て100%のカラー(総ベタ)を使用すると以下の様なトラブルが発生することがあります。

  • インキの乾きに時間が掛かり、納品日に影響を及ぼす
  • 印刷中にインキがはがれてしまう(逆トラッピング)
  • 印刷物を重ねたときにインキがはがれてしまう(裏写り)

このためCMYKのインキの総量値は300%以下にすることをお勧めします。

リッチブラックを使った文字の注意点

CMYKの4色を掛け合わせて印刷するために、4色の位置合わせのズレによる「見当ズレ」が起こりやすく、小さい文字・明朝体・細い文字・細い線には向いていません。

わかりやすく大げさに表現したイメージは以下の通りです。

リッチブラックを使った文字の注意点

▲文字の周辺に他のカラーが出てくる

リッチブラックを使った文字の注意点

▲白抜きの部分に他のカラーが出てくる