吉田印刷所ニュースレター「YOSHIDA TELLING」2013年2月号《薬袋事業について》

  • 公開:2013-02-04 23:34
  • 更新:
吉田印刷所ニュースレター「YOSHIDA TELLING」2013年2月号《薬袋事業について》

吉田印刷所では商業印刷以外でも様々な事業を行っております。

今回はその中の一つ、薬袋事業についてご紹介いたします。

より良い医療サービスの提供をサポート

当社の薬袋開発は「手書き薬袋」が主流であった昭和58年にスタートしました。

当時は忙しい調剤業務の傍ら、薬剤師が一枚一枚患者名や処方内容を手で記入していました。

先代社長の吉田久二は、病身の妻のため訪れた病院で、処方薬を何時間も待ち続ける患者の姿を目の当たりにし、「薬袋が自動印字になれば、待ち時間の短縮になるのでは」と、新しいタイプの薬袋開発に乗り出しました。

患者様の苦痛を少しでも和らげたいと始めた開発でしたが、当初考案した方法では残念ながら実現化に至りませんでした。

ですが、「薬局で働く方や患者様のために役立つ製品を」という情熱を持ち続け、プリンターに対応した薬袋の開発にたどり着きました。

当社の「フラット加工薬袋」は、プリンター印字が普及した今だからこそ抱える問題を解決すべく、お使いになる薬剤師様のご意見も踏まえながら開発されました。開発以後も改良を続けた結果、紙の反り返しの少ない薬袋加工に成功し、プリンター印字でもトラブルの極めて少ない薬袋となっています。

「お客様と製品を大切に」新潟県から全国へ

当社の薬袋のお取引先は北海道から沖縄県まで全国へ広がっています。顔が見えなくても、いつも安心してお任せいただける会社でありたいと考えています。製品の品質とともに、コミュニケーションの質にも日々磨きをかけ、お客様へのより良い対応を目指し活動しています。その中で、トレーサビリティの実施を約10年前から行っており、一層の品質向上と細部にわたった商品管理に努めています。

吉田印刷所の薬袋の特長

【プリンターで紙詰まりしにくいフラット加工】

当社の薬袋は、紙を2 枚貼り合わせております。四方をのり付けし、片面にスリット(切り口)を入れる製法となっているため、従来の二方をのり付けした薬袋のような段差がなく、紙詰まりや印字カスレが起こりにくくなっています。様々なメーカーのレーザー、インクジェットプリンターに対応しています。

【トレーサビリティー導入】

資材の仕入れから製造工程、検品、出荷配送に至る全ての工程において徹底した確認と追跡、分析、改善を行うことで、クレーム返品率0.003%を実現いたしました。例として、以下のような取組みを行っています。

  • 製紙メーカーから仕入れた用紙の製品番号を管理
  • プリンター給紙の大敵「紙粉」を抑える作業工夫
  • 糊の強度が弱いもの、汚れ、シワなどの不良品は出荷ラインに乗らない検品体制
  • 薬袋製造ロット番号で追跡可能な仕組みの構築

広がり続ける薬袋事業の今

薬袋事業を通じて行ってきた活動についてご紹介いたします。

ファーマシィーフェア2012 出展

東邦ホールディングス㈱様主催で2012年11 月24 日・25 日に開催された「ファーマシィーフェア2012」(会場:ベルサール渋谷ガーデン)に出展しました。

薬袋、おくすり手帳、災害用緊急薬袋などの展示及びオンライン発注システムデモの実演、印刷を通じた課題解決ソリューションの提案・事例集の展示などを行いました。

土日に開催された展示会では多くの方々に当社ブースにお立ち寄り頂き、展示品をご覧頂きました。中でも当社オリジナルの「おでかけ用おくすり袋」は調剤薬局様だけでなく福祉関連の方々にもご好評を頂きました。

この「おでかけ用おくすり袋」は、薬局で使用されている薬袋をそのまま小さくした大人の手のひらサイズ(幅83 ×高さ120㎜)のミニ薬袋です。15 枚綴りになっていて一見メモ帳のようにも見えるユニークな薬袋で、1枚づつはがして使用します。お薬を持ち歩くことの多い方や旅行好きな方に役立ちます。

また、薬を服用する時間帯などが書き込めるので、幼稚園などに通われるお子様や高齢者の方が介護施設などへ持って行け大変便利なグッズです。印刷デザインも自由に変えられるので、ノベルティ品として頒布したり、薬局オリジナルアイテムとして販売も可能です。

医療分野における社会活動

当社では薬袋の製造を通じ、さまざまな社会活動を行っています。

災害時の薬袋支援活動

(東日本大震災における薬袋の支援)

2011 年3月11 日の東日本大震災において甚大な被害を受けた東北3 県の薬剤師会様に対し、薬袋の緊急支援を実施しました。

今回の震災での支援活動を踏まえ、当社では薬袋の分野でも緊急時の備えが必要であると考え、災害などの電力・人員・物資が不足している特殊な状況下での使用を想定した薬袋を開発しました。

災害用緊急薬袋の特長
  • 薬袋そのものが薬歴を記録するおくすり手帳の役目を果たせる。
  • 震災直後は物資が行き渡らないことも考慮し、薬袋を「一人一枚」で済ませることができる。
  • 荷姿に内容が一目で分かるように箱の側面に製品シールが貼られている。

災害用緊急薬袋は、備蓄品として各都道府県の薬剤師会様に無償提供を行いました。

また、注文による生産も行っております。

※実際の支援内容については、当社の支援活動報告書があります。以下のURLへアクセスし、「吉田印刷所 東日本大震災緊急支援報告書(PDF:2011年4月12日)」からPDFをダウンロードしてご覧いただけます。

https://www.ddc.co.jp/yakutai/company/index.html

おくすり手帳の啓蒙活動

患者様がより適切な医療を受けられるために、おくすり手帳の利用促進に努めております。親しみやすいデザインで医院・薬局様向けの啓蒙ポスターを作成し、お客様に配布するなどの活動を行っています。

また、薬袋の生産だけに留まらず、フラット加工薬袋の製造技術を応用した神社・寺院様向けの授与品袋などの包装用品の製造販売も手掛けております。

現在も当社は「患者様、医院・薬局様のために役立つサービス」を理念に掲げ、より利便性の高い製品作りに日々チャレンジしています。

薬袋に関するお問合わせは…

TEL:0250-42-5009 FAX:0250-43-2759

メール:yakutai@ddc.co.jp

編集後記

当社は精度の高いカラー印刷を得意としていますが、それ以外にも今回ご紹介しました薬袋のような製品も手掛けています。シンプルな構造の袋ですので、まだアイデア次第で様々な製品が出来るはずです。医療・福祉関係以外にも利用出来るものであると思いますので、何か良いアイデアがありましたらお聞かせ頂けましたら幸いです。

「YOSHIDA TELLING」とは

吉田印刷所の印刷のことをはじめ、社会やお客様に対してどんな取り組みを行っているかをもっと知ってもらいたい、その想いから、吉田印刷所ニュースレター「YOSHIDA TELLING」を制作しています。

TELLINGは「伝える」という意味です。

本誌を読んで当社へのご興味を持って頂ければ嬉しいです。

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