概要
このページでは、Adobe Illustratorの文字に対して、文字をアウトライン化することなく、1文字ずつグラデーションカラーを適用する方法を紹介しています。
SNSのX(当時Twitter)にて樋口泰行さん(@higuchidesign)がAdobe Illustratorで「1文字ずつグラデーションカラーの塗りを適用する方法」を公開していましたので紹介します。
※樋口泰行さんに許可を得て掲載しています。
1文字ずつグラデーションを適用する手順
以下の手順はAdobe Illustrator CS6、Adobe Creative Cloud版のAdobe Illustratorで使用できます。
ブラシを準備する
今回、ブラシを使用するため、ブラシを用意します。
ブラシのパネルのメニューから「新規ブラシ」を選択します。

新規ブラシの種類は「カリグラフィブラシ」にします。

ブラシの設定は以下のようにします。
- 角度:0°
- 真円率:100%
- 直径:1pt

アピアランスの設定をする
文字を入力し、アピアランスパネルで「塗り」を付けます。ここではブラックを設定しました。

次に「線」にグラデーションを設定します。

線の種類を先程作成したカリグラフィブラシに設定します。

線の太さをできる限り細くします。ここでは0.01ptとしました。

次のような状態になります。

アピアランスパネルで「パス」→「オブジェクトのアウトライン」を選択します。

次にアピアランスパネルで「パスファインダー」→「追加」を選択します。
Adobe Illustrator 2025以降では「パスファインダー」→「追加」を選択します。


アピアランスの「オブジェクトのアウトライン」「追加」(合体)を選択し、ドラッグして「文字」の下に配置します。
ドラッグする際は「fx」のアイコン部分をドラッグするとドラッグしやすいです。


これで完成です。
1文字ずつにグラデーションカラーの塗りが適用されました!

グラデーションカラーの設定例
グラデーションの角度などを設定することでさまざまな表現が可能です。


注意点
線の太さに注意してください
線の太さが太いと、仕上がりの状態が良くない場合があります。
以下の例は線の太さを0.1ptにした場合です。囲んだ部分の品質が良くないです。

線の太さを0.01ptにした場合は、概ね良好です。

文字の重なりに注意しましょう
このグラデーションカラーの塗りのテクニックは、文字が重なっていると、ひとつのオブジェクトとして扱われ、その中でグラデーションが適用されてしまいます。
文字を詰めすぎたりしないようにしましょう。

グラデーションの方式を「知覚的」にしないでください
Adobe Illustrator 2026(30)からグラデーションの方式が「クラシック」と「知覚的」が選べるようになっています。
線に適用するグラデーションの方式を「クラシック」から「知覚的」に変更すると、線の太さによってはPDFの書き出しやIllustrator形式のファイルのリンク配置などで、不適切な出力になるようです。
Adobe Illustrator 2026(30)では、サンプルファイルの2行目にある文字の線の太さが0.04ptより細い線の太さだと正しくPDFが書き出されませんでした。
このページの方法で文字をグラデーションにする場合は、グラデーションの方式を「知覚的」にしないようにしてください。
以下の画像はサンプルファイルをAdobe InDesignに配置した状況です。

参考にした投稿
— 樋口泰行 (@higuchidesign)
続いてCS6以降で使えなくなった文字ごとにグラデーションを適用する方法。これもブラシの特性を応用した技です。 http://t.co/cWSmddgfIN PDFデータはこちらにあります。http://t.co/yMo0k2fANX
— 樋口泰行 (@higuchidesign) July 22, 2013
@KiwiBird2004 問題は文字ごとじゃなく繋がっていない領域をグラデで塗りつぶしてるので、塗りが均一じゃない所ですね。結局字のまわりをブラシでせき止めて内側をグラデを流し込んでるので文字として認識してないんです。こういう表現として使えばコレはコレでありですけど...
— 樋口泰行 (@higuchidesign) July 23, 2013
イラレの仕様上1文字ずつグラデーションを使えませんが、アピアランスの荒技を使うと文字毎(というか濁点など分離されたオブジェクト毎)にグラデーションを使えます。文章の長さによってグラデーションのスライダー調整必要。7年前の記事ですっかり忘れてた。#イラレ知恵袋 https://t.co/5KBX1Thotr pic.twitter.com/lTMEaiBJw7
— 樋口泰行/イラレおじさん (@higuchidesign) May 16, 2020
イラレ2025になってパスファインダー効果の”追加”が“合体”になっとるー。やっとパネルの名称と統一されてスッキリしたけど、著者の皆さまにおかれましてはどうぞご留意ください #AdobeIllustrator #イラレ知恵袋 pic.twitter.com/2zsrnUtyCL
— 高橋としゆき (@gautt) October 18, 2024
過去の経緯
過去の記事の「Illustratorで文字をアウトライン化しないで 1文字ずつグラデーションを指定する」(DTPサポート情報)では、Adobe Illustrator CS2・CS4・CS5のバージョンでアウトライン化をしないで、文字の塗りを適用できることを解説しました。
しかし、この方法はAdobe Illustrator CS6以降にグラデーションの扱いに変更があり、Adobe Illustrator CS6・Adobe Creative Cloud版Illustratorでは使用できませんでした。
このグラデーションの仕様変更に対応したのが今回紹介した方法です。
サンプルファイルダウンロード
実際にAdobe Illustratorで1文字ずつグラデーションが適用されているファイルを用意しました。ぜひチェックしてみてください。
IllustratorファイルはAdobe Illustrator 2026(30.3)で作成されています。
